大切な革製品を水や汚れから守るために必要不可欠なのが『防水スプレー』です。
革を防水スプレーで守ると、こんな良いことがあります。
- 雨や水をはじいてシミや水ぶくれを防いでくれる
- 濡れ手も色落ちを防いでくれる
- キズや汚れがつきにくくなり、お手入れが楽になる
雨が降らなくても普段から防水スプレーをかけておくことで汚れやシミを防ぎ、お手入れも楽になります。
ただし!
この防水スプレーなのですが、実は間違った選び方をすると、大切な革を逆にどんどん傷めてしまう原因になります。
今回は初心者さん向けに正しい防水スプレーの選び方、そして使い方をご紹介します。
本革を雨・水・汚れから守る防水スプレーの選び方
防水スプレーの素晴らしい所は、ただ水を弾くだけじゃなく、汚れも防いでくれるところです。
雨など関係なく普段から定期的に防水スプレーをかけておくことで、大切な革を汚れから防ぎ、尚且つお手入れも楽になるのでおすすめです。
防水スプレーと言われても、多くのメーカーさんから様々な種類の防水スプレーが出ていてどれを選べばいいのかわからないですよね。
間違った選び方をすると大切な革を傷めてしまう恐れがあるので注意してください。
では詳しくご説明します。
防水スプレーには2種類ある
防水スプレーには主に『フッ素系』と『シリコン系』があります。
フッ素系は繊維一つ一つをコーティングして防水します。
故に通気性が良く、革の風合いを維持しながらしっかりと防水できます。
革が痛まないのが1番のメリットです。
シリコン系は繊維の表面を全体的にコーティングして防水します。
故に通気性が悪く、革の風合いを損ない、劣化させてしまう恐れがあります。
本革の防水にはおすすめできません。
必ずフッ素系を選ぼう!
上記のことから、革製品の防水スプレーは必ず『フッ素系』を選びましょう。
皮革に浸透するタイプの『フッ素系』防水スプレーは、革の呼吸を維持したまま水、汚れ、傷を防いでくれます。
革に負担をかけずに防水できるので安心です。
1番おすすめの防水スプレーはこれ!

1番おすすめな防水スプレーは『コロニルウォーターストップスプレー』です。
コロニルは約100か国で愛用されているドイツ・ザルゼンブロッド社で、レザーケア・アイテムを扱うトップブランドです。
新品時に本製品を使用すると、皮革本来の風合いを維持したまま、柔軟性を保ったまましなやかな仕上がりになります。
コロニルウォーターストップスプレーの特長
- 素材に浸透するフッ素系防水スプレー
- しっかりと撥水し、湿気からも保護
- 革本来の風合いを損ないません
- 革の柔軟性と通気性を維持
- 汚れも防いでくれる
本当に水を弾いてくれるのか実験
『コロニルウォーターストップスプレー』の撥水効果の高さを【ココマイスター】さんが検証してくださっているので、そちらを参考にしてご紹介します。

革の右側半分に『コロニルウォーターストップスプレー』を吹きかけてあります。
未処理の場合と、防水済みとで水滴の浸透具合を実際に検証してみましょう。
- 左側…防水未処理
- 右側…防水済み

水滴を垂らしてすぐ、左側の水滴が革に吸収されているのが分かります。

そして数秒後には水滴が完全に革の内部へと浸透してしまいました。
一方、防水した方の水滴はそのままの状態です。

水滴を拭き取り乾かしてみました。
左側はシミになってしまいましたが、防水処理を施した右側はシミになっていません。
しっかりと撥水効果があるのがわかります。
コロニルウォーターストップスプレーの使い方
撥水効果があることがよく分かったところで、今度は『コロニルウォーターストップスプレー』の使い方をご紹介します。
表面の汚れやほこりを取る
まずはキレイな布で革表面を乾拭きし、汚れやほこりを落とします。
スプレーする
使用前に容器をよく振ります。
噴射口を水平にし、約30㎝~40㎝ほど離して満遍なくスプレーします。
するとムラなく均等に液が付着します。
- 必ず屋外でお使いください。吸い込むと有害です。
- 液ダレの原因になるので、容器を傾けて使用しないでください。
- 至近距離から使用しないでください。シミ、変質などの原因になります。
乾いた後、布で乾拭き
しっかりと浸透させるため20分~30分ほど時間を置きます。
表面が乾いたら綺麗な布で乾拭きし完了です!
スウェード・ヌバックは乾いた後、ブラッシングして仕上げます。
コロニルウォーターストップスプレーは週に1度を目安に使用してください。
コロニルウォーターストップスプレー
コロニルウォーターストップスプレーは皮革製品全般に使用できますが、エナメル、シルク、爬虫類革には使用できません。
まとめ
革製品に使用する防水スプレーは革の風合いを維持しながらしっかりと防水できる『フッ素系』を選びましょう。
使用目安は週に1回です。
翌日雨が降るのが確実な場合は、予め前日に防水スプレーをしておくと安心です。

